婚姻届の証人とは？役割や選び方、注意点について

結婚が決まったパートナーと婚姻関係になるには「婚姻届」の提出が必要です。
婚姻届には名前や住所、本籍などいろいろと記入する項目が多いのですが、なかでも悩みやすいのが「証人」の欄です。
何のために設けられているのか、誰に証人をお願いすればいいのか、など多くのカップルが疑問に感じる部分です。
そこで、このページでは婚姻届における証人について触れていきます。証人の役割や、お願いする際の注意点などについて見ていきましょう。

婚姻届の証人とは？

婚姻届の証人とは、一言でいうとおふたりの結婚の意思を証明する存在です。
民法で婚姻届に2人以上の証明が必要として定めていて、証人の欄は必須項目でもあります。
証人が必要となる理由は、「正確性を高めるため」です。本来であれば双方の同意のもとで婚姻関係になりますが、場合によっては相手の合意を得ずに無断で婚姻届を提出するケースもあります。
そういった事態を避けるためのプロセスとしても証人が必要なのです。
ちなみに、証人として名前を書いてくれた方に何らかの責任が生じることはほとんどありません。結婚後のもめごとや、離婚時に責任をとるようなことはないので、比較的頼みやすいといえます。

婚姻届の証人を選ぶなら誰にすべき？

婚姻届の証人は、民法で20歳以上の成人として定められています。そのため、未成年は基本的にNGです。
では成人のうち誰を証人として選べばいいのかというと、実は特定のルールや制限は存在しません。極端にいえば、成人であれば誰でも婚姻届の証人になれるということです。
とはいえ、一般的には「新郎新婦にとって大切な人」「新郎新婦がお世話になっている人」などが証人として選ばれる傾向にあります。親や兄弟、恩師、職場の上司などが証人となることが多いです。
ちなみに、婚姻届の証人は日本に移住していない外国人も可能です。ただし、成人の判断は日本ではなく「国籍のある国」になります。その国で成人として認められていれば、外国人でも婚姻届の証人になることは可能です。

婚姻届の証人をお願する際の注意点

婚姻届の証人をお願いするにあたり、注意したほうがいいポイントがあります。
間違えやすい部分でもあるので、スムーズに進められるよう以下を確認してみてください。

住所の記入は略さない

証人の欄には住所を記入する部分があります。この住所は略さずに正式な住所表記で記入してもらってください。
たとえば、都道府県を省いて市名から書き始めてしまったり、本来は「7丁目22番地3」といった住所であるにも関わらず、「7-22-3」とハイフンで省くのはNGです。
また、集合住宅の場合はマンション名やアパート名などの記入も忘れないようにしなければなりません。
適切に記入をしないと窓口で受理してもらえない場合がありますので、正しく記入できているかをきちんと確認しておくことも大切です。

保証人ではないことをきちんと説明する

周囲の人へ婚姻届の証人をお願いする際には「保証人ではないこと」をきちんと説明しましょう。
まれに、婚姻届の証人と借金などの保証人などとを間違えている場合があります。保証人として勘違いされてしまうと、証人をお願いしても断られてしまうことがあるので注意してください。
証人は保証人ではないこと、記入をしても何らかの責任が生じることはないこと、などをきちんと説明したうえで証人を受けてもらえないか相談しましょう。

なるべくおふたりで直接お願いする

証人をお願いする際には、おふたりで直接お願いすることがマナーです。
何の責任を問われることもないとはいえ、結婚の証人になることは当人としては大きな仕事といっても過言ではありません。おふたりの結婚の意思を証明する人間となるわけですから、人によっては荷が重いと感じることもあります。きちんとおふたりで相手のもとへ足を運び、誠意をもってお願いすることが大切です。
また、手ぶらで伺うのではなく、手土産の準備も忘れないようにしましょう。相手の好みを把握していれば、相手のために嗜好品を準備するのがおすすめです。相手の好みがわからない場合は、菓子折りなどの一般的な手土産でも問題ありません。

おわりに

このページでは、婚姻届の証人についてお話しました。
婚姻届には、夫婦になるおふたりの名前だけではなく、証人となる人の情報も記入します。基本的に、成人している人であれば誰もが証人になれますが、せっかく選ぶならふたりの結婚を心から喜んでくれそうな方を選びましょう。
親や友だち、恩師など、おふたりの結婚生活の後押しになってくれそうな人がまわりにいないか、考えてみてくださいね。
また、証人をお願いする際には、注意点もふまえたうえで、失礼のないようにしましょう。